スペシャル対談2

スペシャル対談

スペシャル対談:2

システムフリージアの課題とは?

都築:社長は、システムフリージアの課題は何だと考えていましたか?

富山:うちの会社を作った経緯に繋がるんですけど、IT企業として自社で何かをやるっていう事が凄く大事なんじゃないかってずっと思ってて。
ただ、現状ではSESしか出来ていないので、それが一番の課題だと感じていました。

都築:うんうん。

富山:ただこれは、今後の話の時にまた改めて話すので(笑)
今はその、SESをやってきた上で課題に感じてた事を話すと、商流が上がらないっていうのを凄く課題として感じてましたね。ある程度商流が深いと、エンジニアのわがままも聞きやすかったから中々抜け出せなかったし。
稼働も『そんなに高過ぎるんだったらやめますよ』って平気で言えたし、それで守ってたんだけど、それじゃ駄目だよねってのはずっと思ってて。
だから、少しでも商流を上げるための材料が欲しくて、一般派遣も取ったしプライバシーマークも取ったし。少しでも企業としての価値を上げようとしてたんです。

渡辺:その辺りが課題だったんですね。

富山:そう。『上流に行っちゃうとそこの良さがなくなっちゃう』『その強みがなくなったら…』っていうのは正直あって、そういう意味でも、元受け一次受けに対するアプローチが出来ていなかったなってのはありますね。
あとはやっぱり、商流が深いが故にチームで入れないのが一番でかいですね。

都築:ちょっと疑問だったんですけど、チームで入ることのメリットって、連携が取れる事なんですか?

渡辺:大きく言うと二つあって、まず一つ目は、チームで入ると、例えばプロパー3人で最初入ったとするでしょ。で、1人が会社辞めちゃったとするじゃない。

都築:うんうん。

渡辺:それでもパートナーさんを1人入れることで、その3人体制って維持できるんだよね。だから、売り上げ的には変わらない。ちょっと利益は落ちるけど。そういう形をとることで、人を提案するんじゃなくて、仕事を受けるっていう体制が出来る。これが一番大きいところ。
もう一つは、チームで入るとベテランと若手のセットっていうのができて、若手1人だと入れてくれなくても、面倒見るから入れさせて下さいって言うと、じゃあちゃんと面倒見てねっていう理由で入れてくれる。
そうするとその人を成長させることが出来る。その人が成長したらまた抜けて、別の若い人をまた入れてを繰り返すっていう。そうしていく事で、人を成長させるサイクルが出来る。

都築:なるほど~。

渡辺:そういう意味でチーム体制っていうのは凄くありがたいよね、SES企業にとっては。
だから、もし自分の会社でそういう仕事を受けられるようになると、お客さんにそれを頼らなくて良くなるから、自分の会社で若手とベテランのセットを作れるようになる。これもチーム体制とイメージが近いじゃない。
そうしたら、もっと若手を採用しても、自分の会社で取った仕事を若手に割り振ることができる。
だから、成長するために必要な手段の一つかな。

富山:今までって、パートナーの会社さんの案件を、他の会社さんのエンジニアでマッチングさせるっていう、ただのマッチング作業だったんだよね。例えば、パズルのピースを、両方からランダムで一個ずつ取って、はまりますかっていうのを延々と繰り返す作業だと思ってて。
だけど、片方がプロパー社員だったら、片方のパズルのピースは決まってるんですよ。
チームだったら案件はある。案件のピースは固定。あとは人がそこに合うかだけになるので。
本来はこうするべきだけど、そういう営業をずっとやってたので、そうじゃないよねって思ってた。

都築:うんうん。

富山:あともう1個、エンジニアの将来を見据えた仕事を取れないっていうのも課題に感じてた。
特に今40代の人達が、50代、60代になった時に、本当にうちの会社って、あの人達の仕事を賄えるのって。

渡辺:うん。

富山:最初に言ったように、私は出会った人との縁をなるべく切りたくないので。
その人達が50代、60代になった時、本人が嫌だと言って抜けるのは仕方ないけど、会社の力不足でごめんなさいを言うのは絶対嫌なので。そうなると、いくつになっても働ける環境を作らなきゃいけない。
でも当時のSESのやり方をしてたら絶対に無理だと思ってたので、フリースタイルの働き方をさせたいなって。
要は、色んな事やってれば、どういう環境にあっても何歳になっても、どこかしらの仕事に就けるでしょ。

都築:うんうんうん。

富山:ずっと続いてきた縁を大事にするためにも、受託も自社製品開発もね、やりたいし。
それで、もしSESが出来なくなったとしても、うちでは絶対に仕事はあるっていう環境にしたいなって。
出来なくなったらさよならなんて、ただの金儲けなので。全てがそうとは思わないけど。そういう意味では、単価連動の高還元ってのは、私はそうだと思ってるんですよね。

渡辺:うん。

富山:今が良ければいい。今儲かればいい。でも50代、60代になって、同じ経験なら若い人を採るし、そうなると単価を下げるしか無いじゃないですか。それで『でも単価連動なんだから、仕方ないよね』って言うんですよ。
『それでコミットしてるんだから』って。違うじゃないすか。私はそういうビジネスをやりたくない。
だから、エンジニアの将来を見据えた案件の選択を出来ていなかったのが、当時の課題だと思ってた。

都築:うん。

富山:駅から近いとか、始業は10時からが良いとか、Javaの仕事が出来れば良いとかフロントエンドの仕事が出来ればとか。もちろんそれもね、大事だし、叶えてあげたいんだけど、やっぱ10年後20年後もエンジニアとして活躍するには、そこだけじゃ駄目だよねっていう。
それをちゃんと見据えられる会社になんなきゃ駄目だけど、実態として出来てなかったのは、凄くもどかしく思ってたっていうのが課題ですかね。長くなってすみません。

渡辺:ふふふ。

都築:渡辺さんが合流してからは、どういった方針を打ち出して、何をする事にしたんでしょうか。

富山:渡辺さんが合流した直後は、まだ何をしていくかは決まっていなくて。
まずは色々見てもらって、社員とも話をした上でこうして行きませんかっていうのが徐々に出てきたと思ってて。
一番最たるのはやっぱり、中抜き案件全部止めましょうっていうのが一番大きかったかなと思いますね。

渡辺:そうですね。

都築:さっきのパズルの話?

富山:そうそう。もう止めませんかって言われて。今までそれで結構、月20万ぐらい利益も出てたんですよ。
だからそれを今後一切やらないってことは、上手くマッチングした時に出てくる利益が無くなるっていう事だから、会社としては結構大きな決断だったんだけど、でもそこを『じゃあ、止めましょう』って言ったのは、私の中では凄く大きな決断だったと思うんですよね。

渡辺:そうですね。ただ、パートナーさんをもう一切使わないって事では無くて。
あくまで、パートナーを単独で出すのを止めようって言っただけなので。使い方を変えていきましょうって。

富山:そうそうそうそう。

都築:Kさんとかもそうですよね。

渡辺:そうそうそう。ああいう形を増やしていくと、仕事があればパートナーが逃げちゃっても、別の人を入れれば売り上げは確保できる。そうしていけたらなっていうのが、私から提案させてもらった事の一つですね。
何をする事にしたのかって意味では、もう一個はやっぱり商流を上げる事ですよね。

富山:そうですね。まぁそこは最初から言ってたかもしれない。もう商流をあげたいって。

渡辺:うん。私も自分の知ってるとこに提案したいって。だから、派遣があって助かりました。
派遣なかったら正直言うと、うん…。悩んでたかも(笑)

富山:あははは(笑)

渡辺:そのぐらい派遣って重要で、1人の契約をする時は派遣じゃなきゃ駄目じゃない?
そういうのを考えると、どうしても派遣が無いと元請に対して営業が出来ない。

富山:で、その派遣は去年の9月にやっと取れたからね。絶対必要だなと思って。

渡辺:そう、めっちゃ重要なんですよ。元請けでお仕事する時に、1人だと派遣契約になるので、それが無い時点で元受けは無理になるんですよね。
だから、商流を上げるのと、マッチングを止めてパートナーをプロパーとセットで出す事にしたのが、一番の変わったとこですよね。

富山:そうですね。

都築:うんうん。この半年で色々変わったと思うんですけど、特にここが変わったなと思うことはありますか。

渡辺:僕が一番思ってるのは、少し社長のマインドが変わってきたなって。
今まではきっと、新しい事チャレンジするって言っても1人だし、自分の中でも諦めてたとこがあったのかなって感じてたの。今までの話を聞いてると。
でも今は、こんな事やりませんかあんな事やりませんかっていうのを、僕も言うし社長も言ってくれる中で、チャレンジしてみたいよねっていう事が出てきたような気がしていて。

都築:うんうん。

渡辺:例えば静岡のオフィスを出す話も、今までだったら社長はメールをチェックしてなかったなって。
ただそれを、僕はちょっと面白いなって思ったんで、『これちょっと見てみませんか』って言ったことが一つのきっかけになって。『あ、こういう事ビジネスになりそうだね』って。それこそプラスワン。
気づけたのは、マインドの変わったところの一番最たるとこかなぁと思ってます。

富山:そうですね、どうせってのはありましたね。

渡辺:そうですよね。
僕も今までの会社だったら、こんな事社長に言っても聞いてくれないだろうなって思ってたのが、富山さんだったら言える。そうなったのは、僕の中でも変化だなって思う。

都築:お互い言いやすい関係になった?

渡辺:うん。

富山:だって、やるってなったら私がやるしか無いんですもん。全てにおいて。

渡辺:そうですよね。

富山:静岡でサテライトオフィスを建てるってなっても、私が行くしかないので無理なんですよ。
だから『全然行けますよー』とか言ってくれて、『えぇ!?』みたいな。『行ってくれんの!?』みたいな(笑)

渡辺:ははは(笑)

富山:それなら全然考えますよって。今も言ってくれましたけど、面白そうだって思ってくれる事も凄く大事で。
アイディアも自分以外から出てくるし、絶対良い事が出来ると思ってるので。
『お、これ良いんじゃない?』みたいな。何てことない会話でも、ふっと出てくるんですよ。
そういうのって凄く大事だと思ってて。そういう事が出て来てるのは変わってきたところですね。

渡辺:そうですね。変わったところですね。

都築:うんうん。お互い言いやすい環境が出来たっていう事なんですね、きっとね。

富山:そう。私は言ってくれる人が出来た。

渡辺:僕は聞いてくれる人が出来た。

富山:あははは(笑)

都築:凄い、需要と供給が(笑)

渡辺:ドンピシャだよね、凄いね(笑)

富山:そこは凄く変わったとこですね。

渡辺:そうですね。ちょっと脱線しちゃうけど、みんなの評価面談をした時に、
『受託の話とか、また何にも動いて無いんじゃないですか』って言った人もいたのよ。

都築:あー、そうなんだ。

渡辺:そう。で、そこに対して『今こういう風に考えてて、来週その下見に行きます。』
『オフィスを建てるための提案書を今作ってますよ』って言ったら、『あっ、そうなんですか!』って言ってくれた社員もいるぐらい。

富山:ふふふ。そう。『凄い、動いてるんすね』みたいな。

渡辺:そうそうそう。やっぱり、そういうのを見せていくっていうのは経営陣の仕事だと思ってるので。
夢を持てる会社をせっかく作ったんだから、いつまでもみんなが夢を見れるような事を提案していきたいし、形にもしていきたいですよね。

富山:凄いですよ。10年間進まなかった事がこの10カ月で進んでて、今までは何だったんだろうって(笑)
まぁでも、この二人を受け入れるために私はこの会社を10年間守ってきたんだなって思ってますけどね。

渡辺:〇ラムダンクの世界っすね(笑)

富山:あはははは(笑)

都築:うんうん。逆にまだ出来てない事とか、これからやって行かなきゃいけないなと思う事があれば。

富山:でもやっぱ、まだまだ志半ばだし、チームを作るっていうのも全然だし。

渡辺:もっともっと増やしたいですね。

都築:うん。

渡辺:本当はお客さんの数って、おそらく5、6個で十分なんですよ。
そこに、3名体制から5名体制のメンバーが入ってれば、全部3人だとしても、15人それで賄えるわけでしょ。
そういう体制を作っていく方が、本当は正しいんだと思うんですよね。請求書を書く枚数も減るし。

都築:あ、今すごい思いましたそれ(笑)

渡辺:それ良いなぁと思ったでしょ(笑)
けど本来はそうなのよ。僕が前の会社にいた時も、あんな大きい会社でも、請求書の送り先は7、8社なんだよね。
だから、それを目指すのがやっぱ一番、IT会社として正しい。SES会社としては知らないですけど。
IT会社としてはそれが正しいので、そこを目指すっていうのを、もっともっと進めていきたいですね。

都築:うんうんうん。社長は?

富山:やっぱり自社サービスとか、自社製品のとこですよね。
元々私がこの会社を作ったのは、目先って意味ではそこなので。自社の製品、サービスを作りたいっていう。
やっぱりSES以外もやっていきたいなって。

渡辺:そうですねぇ。

富山:受託とか自社サービスの話はさっきも少し話したけど、システム開発って高いので、地方の地場企業さんと組んでやるのが、なんかこう、道が見えるので良いんじゃないかなって。

渡辺:うん。高い高い。

富山:利益は出るけどお客さんは限りなく少ない予算で、効率的な利便性が高くなるようなものを作る。
それを派生して、色んな新しいビジネスとか仕組みが生まれて、結果的にその業界全体が良くなる仕組みが作れれば凄く良いと思うし、そのためにITってあると思ってるので、そうしたいっていう想いもありますよね。

都築:うんうんうん。

富山:1人月いくらっていう計算だとどうしても高いし、その限られた予算の中で作るので、
『それ以上は予算オーバーだから』とか、『それは仕様変更です』とか。作ったはいいけど、全然使えないシステムとか多々あるわけじゃない?
なんかそれって、何のためにシステム作るの?って俺は思うんだよね。
効率化したり利便性が向上するから作るのに、結局何か作っただけで終わってしまうっていうのは、一番、誰も幸せになれないと思ってて。そういうシステムを作りたくない。

渡辺:うん。

富山:でもそこに手を差し伸べるのが中小企業の役割だと思うので、そういう会社にして行きたいなって。

渡辺:そうですね。

富山:そのためには人も採らなきゃいけないし。凄く良い会社なんでね、来てほしいよね、もっとね。

渡辺:ね。そこはそうですね。良い人に来て頂きたいですね。

都築:うんうん。

渡辺:はい。良い人に来て頂きたいですね。大事な事なんでね、二回言いました。

富山:はは(笑)や、でもどうなんですかね。
別に、ね、エコひいきするつもりは無いですけど、決して悪い会社ではないと思うんです。エンジニアにとって。

渡辺:うん。あのー、僕の中では今、グッドな会社になりつつあると思ってて。
地方の案件が取れるようになったら、ベストの会社になれると思うんですよ。今はグッドだけど、もうちょい行けばベストになれるかなって。ちょっとこれ、〇ラムダンクの受け売りなんですけど(笑)

富山:ははは、今の絶対使いますから。グッドとベスト(笑)

渡辺:だから、そこは目指していきたいですね。

富山:そうですね。

渡辺:そうするとみんなが、例えば新卒が採れるようになったりとか、若手の採用が出来て。
それが静岡チームで鍛えられて、『もう一人前だね。君はリーダーとして頑張って』っていうのも出来るし、一つそれがあるだけで武器が何十通りも増えるので、そこをやっていきたいですね。

◆石丸メモ◆
=システムフリージアの課題について=
人との縁を大切にしている社長だからこそ、フリースタイルな働き方を実現したかったんですね!
でも今までは、社長一人では超えられない壁があって…。

渡辺さんが合流して1年で、プライム案件参画率100%達成、静岡進出と、一気に進んで良かったですね(/‵・ω・)/

そして、これからも突き進むためにも!良い人に来て頂きたいですね♪
大事な事なので三回言いました(`・ω・´)b
ラストはシステムフリージアの未来のお話です!

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